一方相対は言葉の通り、比較対照物(基準)に対してどんな状態で
あれば良いかになりますが、これも簡単に言えば複数本の部材を
同じ寸法に仕上げる場合に、設計値(基準値、絶対値)に仕上げる
ことが理想では有りますが、それよりも複数の部材同士をピッタリに
仕上げることが重要になる場合です。
例えば留めで作った額縁などでは、留め部分をピッタリ仕上げるこ
とが重要ですが、そのためには向かい合う各部材をピッタリ同じ長
さに仕上げる事が一番大切です。各部材の長さがピッタリであれば
長さ自体は設計値と多少誤差があっても綺麗に組みあがることに
なります。
また、扉への丁番取り付けなどにおいては複数の丁番の支点の軸
が一直線上になるようにしませんと、スムーズな開閉が出来なくなっ
てしまいますので一番重要ですが、極端に言って軸が出ていれば丁
番間の寸法は2センチ3センチ狂っても開閉はスムーズに出来ます
し、扉自体の本体への取り付けがずれていても、見栄えが悪いだけ
で開閉自体はスムーズに行くはずです。
後一つこのイージーロッカーで例を挙げますと、左右に脚、ロッカー
が二本有りますが、左右それぞれの部材をピッタリ合わせる事が一
番大切に成ります。狂いが有れば傾き、捩れや強度低下につなが
ります。ただこれも例えですから、実際には角度の絶対はどう捉え
るのかなど、色々な要素が絡み合ってきますから、こうしたことにも
絶対はありませんので、理屈っぽい事をのたまわってしまいました
が、自分なりに納得できて、少しでも思い通りのものに仕上がる方
法、考え方をつかめば良いことなのであります。
この辺りのことについては、Challenge の「加工について」にも書い
てあることです。
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