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 10 部材加工 4 2003.5.15記

罫書き終了
上の写真はクリックで大きくなります。

込み栓のホゾ穴あけ  角度切り装置による切り込み

勝手違いの角度切り冶具


  どうも話が横道にそれてしまいましたので、戻しまして部材加工を
  進めますが、左右をつなぐ背、座、背座共有三本の部材以外を罫
  書きます。
  上の写真は罫書きの終わった部材で右からロッカー、脚(柱)、ア
  ーム、側座枠になります。

  前項で書きましたようにまず凹凸の基準と成る凹を加工しますが、
  このイスでは左右をつなぐ背、座、背座共有三本の部材と込み栓
  は角度の付かないホゾ穴になりますので、まず初にこの各部材の
  に対して角度の付いていないホゾ穴を開けてしまいますが、側座
  枠に前座枠を接合する部分のホゾは板厚(内側)を落としますので、
  板厚(内側)を落としたときにホゾが貫通しない深さに外側からだけ
  ホゾ穴を開けておきます。ここは文章では分かりにくいと思います
  が、そに部分の加工でまた書いていくことにします。
  二段目の左写真は脚(柱)の込み栓部分にホゾ穴を開けていると
  ころになります。
  アーム、柱、ロッカーは欠き込みホゾ付き三枚接ぎになりますし、
  全て角度が付いてきますので、ホゾ穴は後回しになります。
  次ぎに部材を差し込む角度の付いた溝を掘るための切込みを入
  れていきます。二段目の右写真のような角度切りの装置(正式名
  称を知りません)要するにマイタゲージの精度の良いもので、5度
  毎に自動ロックできますので、設定誤差を考える必要が殆どなくな
  り、精度、再現精度に優れていて助かりますが、重量が11キロほど
  有りますので、一寸大変です。
  これを横切り盤に取り付けて必要な角度に設定し、溝深さにノコ刃
  の出も設定して切込みを入れますが、ノコ刃の出は必ず試し切りし
  て決めます。
  この切り込みは当然角度が有りますから、左右勝手になりますの
  で反対面の切り込みは傾きが逆になります。この角度切りの装置
  は片側だけしか加工できませんので、この角度設定で逆の切込み
  を入れるための冶具を作っておきます。
  冶具と言っても下の写真のように直角の出ている長方形の9ミリ程
  度の合板の一面を、この必要な角度で切断するだけのものです。
  これは必要な角度が出るたびに作りためていけば、新たに作る必
  要はなくなります。
  この冶具に角度を書き込んでおくことを忘れずに!