次に今軸傾斜で切り込んだ所を基準に、反対面を切り込んでいき
ますが、切り込みの面一確認がしやすいように上二枚の写真のよ
うに、角ノミ盤で切り欠き部分を先に落とします。
左写真が柱の側座枠差込部分、右写真がロッカーの脚(柱)差込
部分になりますが、欠き込みホゾ付き三枚接ぎの欠き込み部分の
処理が少し異なります。
左の側座枠差込部分は部材に対して角度が付きますので、角度
冶具を使い角度を出して落とします。右の柱差込部分は部材に対
して平行ですからそのまま楽に落とすことができます。
二段目の写真が脚の座とアームの部分、下左写真がロッカーの柱
の部分を落としたところになります。
この辺りのことについては Challenge 2 の「ホゾについて 44」前後
に書いて有りますので参照していただければと思います。
次に先に作っておいた反対面の角度切り冶具を横切り盤に F クラ
ンプで固定し、下右写真のようにまず少し控えて切り込み後は慎重
に微調整して面一に切り込みます。写真はロッカーの加工です。 座とアームを差し込む溝は平行ですが、ロッカーへ脚(柱)を差し込
む溝だけは1度テーパー(後ろ側)が付けて有りますので一手間か
かりますが、ここは特に角度と左右の溝幅とテーパーを付けるが側
を間違えないように慎重に進めます。ホゾの組み立て自体はテー
パーを付けてやれば組み立てが楽になりますが、座とアームは絶
えず上から加重がかかりますから、テーパーが付いていますと逆
に部材が抜けやすくなりますので、溝は平行にして差し込みます。
ロッカーの部分は脚の幅も広く部材の伸縮を考えると、なるべくき
つい嵌め合いにしたいところですが、挿し込みも長いですからクラ
ンプ締めによる挿し込みが大変になりますし、ロッカーの挿し込み
口の鋭角部分が潰れやすくなりますので、テーパーを付けてある
程度までは楽に差し込めるようにして有ります。またここは純粋に
ではありませんが、加重が挿し込む方向に働きます。ある意味適
材適所と言うところでしょうか。
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