ロッカーは仕様の都合上、脚の挿し込み口ラインを出すためと、前
項で書きましたように、切り欠きが深くホゾ穴を深く開けることがで
きませんので、上写真のように横切り盤で落とします。次にロッカー
の R 加工で基準面消す前に、二段目の左写真のように角度冶具
を同様にかましてホゾ穴を貫通させますが、このホゾ穴はテーパー
が付いていますので、写真でいけば溝の右側が20度左側が21度に
なりますので、冶具を変えて貫通させることになります。
この部分のホゾ穴加工は理想を言えば、初めにこの状態にカットし
て、次の二段目の左の写真のようにまず上側からホゾ穴を開け、次
に三段目の写真のようにロッカーの R 部分を仕上げ、最後に仕上
げたR 側からホゾ穴を貫通させますが、前項で書きましたようにこ
こでは作業の流れを優先しています。 次にロッカーの R 部分の加工をしていきますが、二段目の右の写
真のようにバンドソーで切り出して、三段目の写真のようになります。
この切り出した R 部分は横ズリのベルトサンダーで初に左右の部
材を別個に荒仕上げしますが、最後は少しでも滑らかに揺れるよう
に、下の左写真のように二本揃えて横ズリのベルトサンダー荒ら仕
上げします。最後に二本揃えてバイスで固定して、サンダーとペー
パーで仕上げます。後は通しホゾをノミで綺麗にさらいますが、ホゾ
穴が長いですし、角度が付いてきますとどうしても角ノミが逃げます
から、段差が付くことになりますので、長手方向は下の右写真のよ
うにスケールで確認して、中細にならないように入口と出口が直線
になるように仕上げます。
通しホゾではホゾを利かせるために、わざと中細にしておく方法もあ
りますが、こうした欠き込みホゾ付き三枚接ぎでは、組み立て時の
嵌め合い差し込み抵抗を例え僅かでもでも少なくするために、中細
だけにはならないように、組み立てでは楔をしっかり打ち込んでホゾ
を利かせますので多少の中太でも構いませんが、理想は直線に仕
上げます。
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