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      次に脚(柱)の続きを進めていきますが、まず上左の写真のように 
      脚上端の背板を組む三枚ホゾの挿し込み側(内側)ホゾ間をノミで 
      落としていきますが、これは背板のホゾ元を横方向に小根として残 
      しますので、その部分が納まるところになります。 
      このことについては Challenge の「ホゾについて 1」と Challenge2 の 
      「ホゾについて 23」に書いて有りますので参照していただければと 
      思います。 
      上右の写真はホゾ間を落とし終わったところになります。側座枠の 
      加工では説明を省略しましたが、この加工については側座枠の前 
      座枠を接合する三枚ホゾの挿し込み側(内側)部分も同じ処理にな 
      ります。 
      またこの写真から三枚ホゾの左端一枚が止めになっているのが分 
      かると思います。また下右の写真は脚の上木口から見たところに 
      なりますが、この写真でいけば上側が挿し込み側(内側)、下側が 
      外側になり、通しホゾが二枚になっているのが分かると思います。 
      接合強度からいけば三枚とも通しホゾにしておきたいところですが、 
      これは編み込みの関係からくるもので、下右の写真の上木口左側 
      に斜めの罫書き線が入れてありますが、このラインで後側を三角に 
      落とすことによるものです。また一枚止めホゾでも三枚ホゾにしてあ 
      る理由は、編むことにより捻る力がかなりかかり続けますので、少 
      しでも捻りに対して強くなるようにするためです。
   次に二段目の左写真のように、掘り残してあった脚の後面ロッカー 
      への挿し込み部分をテーパー加工が終わっていますから、角ノミ盤 
      で落としていきます。この部分は大きい角度が付いていますので、 
      加工は角ノミが逃げて狂いが出やすいですから、自在角度定規、ス 
      ケールで角度、直線を確認しながら右写真のようにノミで修整、調 
      整します。特に角度面の凸は脚の挿し込み深さに影響してきますの 
      で慎重に進めます。勿論角度も大切ですが、ここで一番大切なこと 
      は左右の脚の仕上がりを揃える(相対)ことにあります。 
      最後に角ノミで落とした角度の付いた三角部分は側面が荒れます 
      ので、下左の写真のように薄ノミでさらい滑らかな面に修正します。 
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