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 7 部材加工 4 2003.12.6記

ホゾ加工の終わった背板です

 

背板に付ける湾曲(R)を型紙で罫書きます 

 写真はクリックで少し大きくなります。


  横の切り込みが終わりましたので、各部材に横切り盤で縦切りの
  冶具を取り付けて、縦の切り込みを入れてホゾを切り出していきま
  す。後はノミでホゾ元部分の切り残しやホゾの入り面を取って仕上
  げ、ホゾ穴との嵌め合い調整をしておきます。
  ホゾ自体は一度に全ての部材を加工してしまいますが、各部材の
  加工をそれぞれ順次簡単に書いていくことにします。

  上の写真はホゾ加工の終わった背板になります。この背板も R を
  取りますので写真の矢印を書いてある面が、当然柾目になるよう
  に木取りすることになりますので、厚い板が無い場合には接ぐ(積
  層)ことになります。
  このイスでは背板の仕様はランバーサポート辺りから少し上辺りま
  でを二枚の背板で支えますから、背板の R 径はわりと小さめにな
  りますので、後方への張り出しが大きくなり削り出しの作りでは歩
  留まりが悪くなりますし、部材強度も落ちますので木取りが非常に
  大切です。
  前項で書きましたことをもう一度くどく書いてしまいますが、こうした
  ことからも後脚間の幅を絞ることで、背板の後方への張り出しが小
  さくなりますので、歩留まりが改善されますし、背板強度も上げるこ
  とができますし、フレーム全体の強度も上がります。
  またペーパーコードの編み込みでも後を絞ることで、見た目の収ま
  りや座面のフィット感が良くなるように感じます。
  ただそのために側座枠や前後の貫の加工が少しややこしくなりま
  すし、組み立てにくくなりますので自分なりの作り方を、総合的に良
  く考えていく必要があります。

  この背板の加工自体はアームチェアの製作過程と同じになります
  が、まず二段目の写真のように設計で使用した型紙で R を罫書い
  ていきます。
  型紙と言っても実際には3〜5ミリ程度のシナベニヤですが、通りが
  良いのでこのHPでは型紙と書いています。ラワンベニヤは木質が
  荒いので滑らかな線が書きにくいこともありますので、こうした物に
  は不向きに感じます。