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Challenge 3
23 組み立て 4 2004.1.7記 |
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写真のように前後を組み立てていきますが、この段階で何を最優
先をするかになりますが、考え方、捉え方は人それぞれですから、
自分なりの物指しで進めていくことになるでしょう。
色々な要素がありますが、私としてはこうした組み立てにおいては
Challenge2の「ホゾについて10」に書いてある様なことから、胴付き
の密着が一番大切ではないかと思っています。
ホゾを挿し込み楔を打つ前に作業台の上などでがたつきを確認し
て、可能な限りがたつきを修正しておきます。ここでがたつきを完
全になくなるように修正したとしますと、フレームに誤差があった場
合には胴付き部分が綺麗に密着しにくくなってしまいますし、フレー
ムが歪むことになります。
また4本の脚にがたつきが出ないように、平面に仕上げておくこと
は基本的には大切なことですが、イスを使う床の平面は結構狂い
が出ていることもあるのではないかと思います。あくまで相対的な
ものですから、いくらこのイスの脚は平面が出ていると言い張って
も、床が歪んでいればイスはがたついてしまいますから、イスを使
う者にとっては理由はどうであれ不都合になってしまいます。
現実的には木のイスはたわみますので、多少の歪みは馴染んで
くれますので、大きな問題になることはありませんが、設計の段階
からそうしたことを加味して、構造なり作りを考えておく必要もある
でしょう。
剛構造、柔構造と有りますが、なるべくたわみが出ないように強固
に考えていく場合と、ある程度たわんで対応してくれることを見越し
て考えていく場合が有ると思いますが、このイスのように編み込み
の椅子は一般的に強固な面がなく、框組だけでフレームを組むこ
とになりますので、長年のある程度のたわみに対処できるように、
ホゾはしっかり固めておく必要がありますし、そこに編み込みによ
るテンションが加わりますからなおさらです。
このイスのホゾ自体は全て角度を付けずに挿し込んでいますし、前
後を結ぶ部材も4本ですから、前後方向に対しての強度は特別強
固とはいえませんが、ホゾの位置関係をうまくずらして色々な方向
から見たときに、台形や三角を含むような状態になるようにしてい
ますので、総合的には見た目よりは強度を得られていると思います。
こうしたことも上に書きましたように捉え方は人それぞれです。
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