編み始めていくことにしますが、この編み方もカナコ編みと同様に
四角く編むものですから、このイスのように後脚間を絞っているも
のは座面が台形になってしまいますので、何らかの方法で台形の
両三角部分を埋めるなりそれ相応の処理をして、四角く編み進め
ていくことができるようにしておく必要があります。その方法自体は
色々ありますが、この辺りの事については Challenge の「イスにつ
いて 21 」を参考にしていただければと思います。
ここでは両三角部分は、前座枠部分を捨て巻きで埋めておくだけ
の対処になります。まず捨て巻き部分の寸法を前座枠にマークし
ておきます。このイスでは後脚間を50ミリ絞っていますので、両サ
イド25ミリでマークします。
この辺りの事も、慣れれば何回巻けば良いか分かるようになりま
すが、初めはマークしておいたほうが良いでしょう。
まず上の写真のように、捨て巻きの巻き始めを前座枠左内側コー
ナーに小鋲で留めます。この左側の捨て巻きを巻く向きはどちら
でも構いませんが、右側は引き続き編み始める関係から、向きが
決まってしまいますので、手を合わせる事からいけば写真の向き
が良いでしょう。
しっかりテンションをかけて詰めてマークしたところまで巻きますが、
硬いので手だけではなかなかしっかり詰めて巻けませんので、適
宜金槌で叩いて詰めます(木ベラなどでもかまいません)。また理
屈的にはマークしたところまで、捨て巻きで埋めれば良いことにな
りますが、後脚間はフレームですから寸法は変わりませんが、前
脚間は捨て巻きするだけですから、本巻きを始めますと外へ逃げ
ますので、逃げ分を見越してあらかじめ左右合計で1〜3巻き程度
余分に巻いておきます。
人それぞれ巻き方の癖が出ますので、自分なりの巻き数を見つけ
ます。
巻き終わりましたら下の写真のように座枠内側に小鋲で留め、余
分は切り落とします。
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