次に R 削りの終わりました前脚同士を、上の写真のように組み立
てていきます。
ここは部材数も少ないですし、さして面倒なことはないと思います
が、楔を打つ前に直角と捻れはないか確認して、狂いが有れば修
正してから、クランプで締めて楔を打ち込みます。 次に後脚同士を下の写真のように組んでいきますが、ここは部材
数が二倍になりますので、少し忙しくなります。ここは部材数が増
えますので、各部材の胴付き部分が綺麗に密着していれば、自然
に直角は出てしまうので、スコヤで確認する必要はないと思います
が、捻れだけは確認します。
上記の前脚間の組み立てのところでは書きませんでしたが、こうし
た組み立てで後一つ大切なことは、次の組み立てのことを考えて
おくことになります。この場合でいけば最後に前後を組みますので、
ホゾを挿し込みやすいように、また胴付が綺麗に密着しやすいよう
に、前後それぞれの脚が平行になって組み上がるようにしておき
ます。
左右の脚にスケールを渡して平行を確認し、狂いが有ればクランプ
のかけ方、締め具合で調整して必ず平衡を出しておきます。
相手が木ですから、強引に組み立ててクランプで締め付ければ、
見た目的には変わりなく組み上がるとは思いますが、目に見えない
力や歪みを内包していることになりますので、長い耐用年数を考え
た場合には、時間の経過というものは大きな力を持っていますから、
何れそれが目に見える形で現れてくる可能性が高くなりますので、
イスのような扱われ方をするの家具は特に注意が必要になります。 後は接着剤の乾燥を待ちます。 前後それぞれの脚の接着剤が乾燥しましたら、楔を切り落とし、余
分なホゾを処理します。後は前後を組み立てることで、面取りがで
きなくなってしまう部分だけ面取りを済ませますが、この場合では
後脚の前面外側の垂直部分一箇所になります。
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