組み立てを進めますが、脚のがたつきをある程度修正しましたら、
胴付きの密着を最優先して上の写真のようにクランプで締め、特
にしっかり楔を打ち込みます。前後の脚の平面がうまく出ていれば
写真のようにクランプ一本だけで十分対応できると思いますが、こ
の辺りは状況に応じて対処します。
また貫前部は丸ホゾになりますが、こうした胴付き二段の丸ホゾ
は部材加工のところで書きましたように、加工の段階で胴付き部
分が八部程度挿し込めるように加工しておき、この組み立ての段
階で強引に完全に挿し込みますので、胴付き二段の丸ホゾの場合
は基本的にクランプは不要です。
後は接着剤の乾燥を待ちます。 接着剤が乾燥しましたらクランプを外して、最終仕上げをしていき
ます。飛び出した楔を切り落とし余分なホゾを処理しますが、側座
枠後側のホゾは小鉋で削り取ることができますが、貫前側の丸ホ
ゾは前脚間の貫が湾曲していますので、反り台鉋かノミで慎重に
削り取りサンダーとサンドペーパーで仕上げます。ここは前脚間の
貫の面取りが済んでいますから、傷を付けたりすると面倒になりま
すので特に慎重に作業を進めます。
最後に面取りの残っている部分を、下の写真のように R 面はノミ
で面取りし、他の部分は小鉋、反り台鉋を使い面取りし、これでフ
レームの完成になります。 後は他と同じでダブりますが、小さな傷などはスプレーで水を吹き
付けて修正し、汚れは水ぶき、シンナー等で綺麗にします。木の粉
なとをエアーガンで吹き飛ばしウエスなどで綺麗に処理してオイル
フィニッシュで仕上げますが、ここでは異なるオイルを各1回合計2
回塗りです。
全体にクリアーオイルを刷け塗りして、15〜30分程度で綿のウエス
で余分なオイルを拭き取りながら磨き、後1〜3時間程度の間は状
態を良く見て、木の部分によりオイルの吹き出しなどが有りますの
で、良く拭き取り磨きます。ここを怠りますと噴出した部分はオイル
がそのまま固まり、ざらついてしまうことが有りますので、滑らかな
仕上がりになりません。
1日そのまま置いてもう一度異なるオイルを塗り、また1日そのまま
置いてフレームの完成です。
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