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 21 組み立て 2 2004.1.3記

飛び出したホゾを処理しておきます

前脚と側座枠を組み立てます

前脚前面をR面に削ります R面削りの終了です


  前項で組み立てた貫の接着剤が乾燥しましたら、余分な楔を切り
  取り、小鉋で飛び出しているホゾを少し残して削り取り、最後に上
  の写真のようにノミで削って仕上げます。この部分はこれでひとま
  ず置いておき、他の組上がりを待ちます。

  次に二段目の写真のように前脚と側座枠を組み立てていきます。
  組み立て自体は貫と同様に進めていきますが、前に書きましたよ
  うに構造と仕様の関係から、前項の貫と同じようにこの場合も前脚
  と側座枠のホゾの片側だけを組み付けますし、ここで側座枠に角
  度が付いてきますので、クランプがけに注意、工夫して胴付き面が
  綺麗にしっかり密着するようにします。
  このイスでは構造上、前後方向への強度に対して弱いところが有
  りますので、側座枠と前後を結ぶ貫の接合は、胴付き面の密着や
  楔の打ち込みを特に意識してしっかり組み付けます。
  後は接着剤の乾燥を待ちます。接着剤が乾燥しましたら飛び出し
  ているホゾを小鉋で削り取りますが、ここは R の加工が有ります
  のでノミで仕上げる必要はありませんから、残さずに小鉋で削り取
  ります。
  次に三段目の左写真のように前脚をバイスに固定して、前脚の両
  木口に型紙で罫書いた R に従って前面を削っていきます。
  三段目の右写真は削り終わったところになりますが、こうした部分
  の鉋掛けは出来れば鉋を二つ用意しておき、仕上げ鉋は見栄えを
  考えた最後の一削りするだけに使います。
  また替え刃式の鉋などを使っている場合には、新しくおろした替え
  刃は必ず仕上げ削り(仕上げ鉋)だけに使い、少し切れ味が落ちた
  ものを仕上げ削り以外の鉋に廻します。こうすることで仕上げ鉋は
  絶えず良く切れる状態で使うことができますし、替え刃を効率よく使
  い廻すことができます。
  ただ下端だけはそれぞれの鉋を絶えずよく調整しておきませんと、
  鉋により削り面が大きく変わってしまいますので、仕上げ鉋で最後
  に一削りとは行かなくなってしまい、二削り、三削り・・・と手数を増
  やしてしまい面倒なことになってしまいます。