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 9 部材加工 5 2002.11.15記

ホゾ元切り残しの縦にノミを入れます ホゾ元切り残しの横にノミを入れます


ホゾ先の入り面を取ります ホゾ間の切り残しをさらいます
 
 

 
 

 
  ホゾ加工が終わりましたのでホゾを仕上げていきますが、この辺
  りの事は椅子で書いた事と少しダブりますが、椅子には無かった
  2枚ホゾが出て来ますので、もう一度書いておきます。
  まずホゾ元部分の切り残しを処理していきます。上左の写真のよ
  うにホゾ面にノミを沿わせて、切り残し部分に入れ折ります。
  次にその右の写真のように胴付き面にノミを沿わせて、ノミを少し
  傾けて耳を立て左右にスライドさせて切り落とします。

  一般的な加工ではまず横の切込みを入れ、次に縦を入れる手順
  が普通ですが、ここはホゾ元部分に例え僅かでもノミの横切り筋
  を入れることで、繊維を切ってホゾの強度を落としたくないためで
  す。初に横にノミを入れる場合は折れていませんので、結構力が
  要りますので、つい刃を深く入れてしまいやすくなります。
  勿論どの程度切り残しが有るかで対処法は変わってきますが、こ
  うした手順が出来る程度残るようにします。

  椅子の所でも書きましたが、強度のある木であれば横切り盤で少
  し深めに切込みを入れておけば必要のない作業ですが、ベニマツ
  では、些細なことですがこうした配慮が必要です。
  次に下左の写真のようにホゾが入りやすいようにホゾ先の入り面
  を取っておきます。
  また、この写真の左端に2枚ホゾ間の縦筋が見えると思いますが、
  これは6項で書きました白書きによる切り筋で、横切り盤でホゾ間
  を落とす時にバリ、欠けを防ぎますが、この切り落としで残った部
  分は、その右の写真のようにノミでさらう時に、この切り筋にノミの
  刃先を入れて落とす案内になります。これはノミ加工の基本の一
  つになります。
  このホゾ間のノミ処理は胴付がピッタリ付くように中程を少し凹に
  しておきますが、これが接着剤溜まりにもなります。スケールなど
  で確認しながら慎重に落とします。

  これでホゾ仕上げ処理は終わりました。