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 1 隙間キャビネットの製作過程 2002.11.5記

キッチン用(棚板1枚)

キッチンに据付

 

 

  
     キャビネット(箱物)は椅子や机などの脚物と違い、作り方(構造)
  の選択肢が少し広くなります。脚物も勿論色々な作りかたをする
  事は出来ますが、基本的には框構造の組み合わせで作りますの
  で、動加重に対してホゾをいかに強固に組み合わせていくかが重
  要になります。
  箱物では強度も大切ですが、どちらかと言えば見た目や綺麗に
  組み上げる事が大切になってきます。箱物も色々な作り方が有り
  ますが、大きく分けて椅子のような框組でフレームを組み薄板を
  落とし込んだり打ち付けたりするものと、板だけで全体を組んでい
  く2種類と考えて良いでしょう。

  框構造は柱を立てて組んでいきますので、同じ外形寸法の箱を作
  るのであれば、有効内容積が減る傾向にありますし、当然引き出
  しや扉の間口も狭くなる傾向にあります。当然外観としては凹凸部
  分が多くなりますので、メカニカルな感じになります。
  製作に関しては角材の加工が殆どですから、基本的にホゾ組み
  で機械や工具を活用しやすく、部材の反り等の動きに対してもそ
  れほど神経質になる必要も無いので、部材数は多くなりますし手
  数は増えますが、思ったより加工は容易です。

  板だけで組む場合はシンプルな外観で、内容量も無駄無く取り易
  いですし、当然引き出しや扉の間口も広く取り易くなります。板の
  組み方はピンからキリまで有りその方法は多種多様で、その加工
  方法も機械や工具を多用したものから手加工の比重の多いもの
  まで多彩です。
  ただ、板組みは板の加工から組み上がるまで、板に反り等の動き
  が出る可能性が大きいので神経を使わなければなりませんし、広
  い面の平面仕上げは結構難しいものがあり、思いのほか大変です。
  後一つ、色々な条件で一概には言えませんが、どちらかと言えば
  仕上がり重量は板組みの方が重くなる傾向にありますので、材の
  使用量としては増えることになります。

  写真の隙間キャビネットについて製作過程を書いていきますが、
  これはシステムキッチンの横に置くものです。隙間家具ですから
  まず第一にスペースの有効利用を考えますので、普通でいけば 
  板組みで少しでも内容積を増やすようにしますが、既設のカウン
  ターに合わせて天板は板厚40ミリで板組みし難い事もありますし、
  本体をピッタリ合わせますと絶えず水気を含み続ける可能性が
  ありますので、天板下本体は5ミリほどスペースを取る事とし、あ
  えて框構造としました。
  また価格面の事もあり、あまり目立つ所に使えない少し質の落ち
  る薄板が有りましたので、扉以外の全ての面はその薄板を張る
  ことにしました。

  これは小さく簡単な隙間キャビネットですが、作りとしてはExhibition
  に有りますこの写真のワードローブでも同じことで、大きさの違い
  によるホゾの違いや中貫が付く事による手間の多さ難しさはあり
  ますが、天板が付く事以外は変わりありません。