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 5 部材加工 2002.11.10記

柱(縦框)にホゾ穴を罫書く 
 


ケヒキによる罫書き  白書きによる罫書き

 

 
  部材の加工にかかりますが、椅子で書きましたように、まずホゾ
  穴を罫書きホゾ穴を全て開けてしまいます。上の写真は4本の柱
  (縦框)に卦書くところですが、柱は4本の部材の状態や木目など
  をよく見て、見える所にはなるべく木表が出るように配置を考えて
  決めてマークします。

  写真のように1本にホゾ位置(縦)をマークし、4本揃えてスコヤで
  マークした所に罫書きます。後は1本づつ卦書いた線を四面に引
  き回します。
  この時寸法は一つの家具の中ではなるべく同じスケールで寸法を
  取るようにします。普通まず問題になるような誤差は無いと思いま
  すが、1000ミリ、1500ミリの長いスケールなりますと誤差の出る可
  能性は高くなりますので、例え僅かでも精度のあがる方向で作業
  していきます。

  次に2段目の左写真のようにケヒキでホゾ幅を罫書きますが、ケヒ
  キで罫書くことでホゾの横線は切り込みが入りますが、ホゾ穴の
  縦(上下)はシャープペンシルの罫書き線だけですから、その右
  の写真のように白書きで切筋を入れます。
  白書きは片刃ですから写真のように罫書きましたら、ホゾ穴の反
  対側の白書きは、必ずスコヤか材を反対にして白書きを向かい
  合うようにして入れます。
  そのままスライドして白書きを入れてはいけません。
  この写真で言えばスコヤ側がホゾ穴の外になります。

  これは結構面倒な作業ですが、止めホゾ等ではホゾ穴が隠れま
  すので省略することも出来ますが、通しホゾではこの切り筋を入
  れて綺麗に繊維を切っておきませんと、ホゾを挿して組み立てる
  時にホゾ穴出口にバリ欠けが出やすくなりますし、見た目的にも
  いきなり角ノミで加工するよりも綺麗に仕上がります。