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 24 天板作り 2 2002.11.30記


蟻溝を罫書きます

内二本は荒取りの案内線です ケヒキで深さを罫書きます 

フリーハンドで荒掘りします 
 


  木表の平面が出ましたら、次に反り止めを蟻挿しする蟻溝を木表
  に掘ります。この天板は幅370ミリと狭いので、反り止めは1本で本
  体にビス止めします。この反り止めと本体の天板取り付けの部材
  は、センターで左右に変心させて収まるようにしてあります。
  20項の本体フレームの写真を見れば変心しているのが分かると
  思います。
  この反り止めもセンターではなく変心していますので、左右の位置
  を間違えないように慎重に罫書きます。上の写真は蟻溝を罫書い
  ているところですが、まずセンターに1本罫書きます。次に写真のよ
  うにセンターラインから蟻幅をスケールで前後を確認し罫書きます。

  一般的に蟻溝は僅かに先狭のテーパーにして吸い付を効かせる
  事が多いようですが、これは蟻挿が長くなる場合にはだんだん吸
  い付がきつくなり、差し込めなくなってしまう事がありますし、溝を
  緩くすれば吸い付き効果が弱くなってしまうためだと思いますが、
  私の場合は前後同寸法の平行で掘ります。
  これはベニマツは柔らかく、蟻ざしはクランプで締めて差し込みま
  すが、木が潰れてくれますのでうまく収まります。広葉樹などの堅
  木の場合は、テーパーを付けた方が良いでしょう。
  ただ先広にだけは絶対ならないように、細心の注意を払います。
  
  2段目の左写真は、罫書きの終わった後面から見た差込口ですが、
  左端がセンターラインになります。中2本の線は初にストレートビッ
  トで荒削りするための案内線で、蟻溝幅より5ミリづつ入った所に
  適当に書いておきます。
  次にその右の写真のようにケヒキで深さを卦書きますが、この場
  合は10ミリです。このケヒキ設定は動かさずに後で反り止め部材
  に蟻深さを卦書きます。
  次にルーターで蟻溝を掘って行きますが、下の写真のように天板
  を作業台の上にFクランプで固定して、ストレートビットで深さは0.5
  ミリほど浅く設定して、5ミリほど内に卦書いた荒削りするための
  案内線を目安に、フリーハンドで中部分を掘り取ります。
  次にルーターのビットを蟻溝ビットに交換し、深さを調整します。詳
  しく書きませんが、なるべく蟻溝ビットは蟻部分のみに使うようにし
  ます。この辺りの事についてはChallengeの「天板の反り止めにつ
  いて」を合わせて参考にしていただければと思います。