本体の組み立てとホゾ処理が終わりましたので、次に底板、棚板、
裏板を張っていきます。
まず、張り板の下ごしらえは長さが決めてありませんので、底板、
棚板、裏板の寸法を現合で採寸し、ピッタリ収まるように切断しま
す。後は側面と同じように5×5ミリで相欠き加工し、超仕上げ鉋で
切り欠き深さピッタリに仕上げます。
底板は少し重いものをおく可能性が有るそうで、側面両サイドに
底板の受け桟を入れます。上の写真のように、張り板用切り欠き
と同寸法の板厚10ミリで25ミリ幅の板を、2番目の写真のように側
面下横框に接着剤を塗布しビス止めしますが、前後の横框切り欠
き面との面合わせは慎重に!
このキャビネットでは柱の板厚が薄いので、中から側板を張ってい
ますからこうした構造にしますが、普通のキャビネットであれば側
面両下框内側に切り欠きを付ければこの作業は省略できます。
ただしその場合には張り板に切り欠き加工が一手間増えます。
この辺りのホゾの仕様、框寸法、欠き取り方法による張り板の方
法、などの処理の仕方が箱物をうまくまとめる難しさ面白さで、人
それぞれの考えや好みが出るところです。自分なりに納得できる
構造を考えましょう。 後は側面と同じように張っていきますが、こうしたキャビネットの底
板、棚板は木表を下にして張りますから、木裏を出して使うことに
なります。また底板、棚板の前後どちらの向きで張るかについては
決まりは有りませんが、私の場合は奥(背)を元(木下)、前を末
(木上)にして張って行きます。
下の写真は底板を張り終わったところで、前面から見たところです。
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