まずホゾ穴(溝)に接着剤を塗布しますが、この場合は板幅が150
ミリ程度ですから、前項に書きましたようにホゾ穴全部に塗布しま
すが、板の伸縮はホゾ両外に胴付が有りますので、相欠き方向に
動くことになり扉としての不都合は出ません。
ここは止めホゾになりますので、気持ち少なめにして塗布しすぎに
注意してください。
次に胴付き面にも接着剤を塗布してホゾ穴に差し込みますが、相
欠き部分は2ミリほど隙間を空けますので、この隙間用に2ミリのア
クリル板でスペーサーでも作っておいても、抜き取りやすくて便利
でしょう。
上の写真は馬の上に置いてクランプで締めたところですが、縦方
向の扉板と端嵌めの平面をスケールでよく確認して、クランプの締
め具合を調整します。次に写真からも分かると思いますが、端嵌
め部分の上下に当て板をして、Fクランプで締め付けます。この部
分は長い溝ですから、きつめに作って接着剤を塗布して差し込む
と膨れる可能性がありますし、ホゾを密着させる意味からもクラン
プで締め付けておきます。
このことから、このホゾの嵌め合いはきつめに作っておいたほう
が良いことが分かると思います。緩すぎると溝部分がクランプで締
めることにより、沈み込んだ形になり目違払いが厄介です。
これで接着剤の固着を待ちますが、最低でも半日は置いておきた
いところです。出来れば1日置いておきます。
次に仕上げていきますが、2番目の写真のように鉋で目違いをは
らいます。鉋でうまく目違払い出来なければ、サンダーやサンドペ
ーパーで目違いばらいします。その時には当然全体にペーパーを
かけます。 後は横切り盤で、本体に現合確認しながら四面を切断しますが、
本体との隙間は上部が1ミリ程度、下部が1.5ミリ程度、側面は入
るぎりぎりにしておき、丁番取り付け後に1ミリ弱に鉋で仕上げま
す。また上下においても直角の狂いが有りますし、最終的には鉋
で調整しながら仕上げ削りをしますので、少し控えめに加工します。
下の写真のように横切り盤で四面切断して、ひとまず扉加工終了
です。
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