ケヒキで罫書き終わりましたら、次に上左の写真のようにノミ加工
の案内線を白書きで罫書きます。次にその右の写真のように、表
の深さ分にも白書き出引き回します。
この罫書き線はトリマで適当に掘り取ってから、最終的にこの罫
書き線にノミの刃を入れて落としますし、特に表の深さ部分はトリ
マ加工で出口のバリ、欠けが起き易いやすいので、それをここで
止める予防の意味も有り、しっかり繊維を切っておきます。
写真でよく見ていただければ分かると思いますが、前にも書きまし
たように、これはホゾの角穴の場合と同じですが、白書きは片刃
ですから、スコヤを当てる向き(位置)を掘る側の外のスコヤを置
きますので、間違えないように注意してください。これは白書きの
基本です。(已むを得ずの場合もありますが) 罫書きが終わりましたので次に掘って行きますが、こうした丁番の
掘り込み方法は色々有りますが、今は加工精度などを考えればト
リマが最適でしょう。トリマによる加工の向きとしては、下の左写真
の木端面に対してビットが垂直の状態にして加工します。
即ちトリマベースから出すビット寸法が、丁番の掘り込み深さにな
りますが、これが一番精度良く加工できますし、ビットの出も最小
になりますから、安全性から見てもベストでしょう。
次に下の左写真のように、罫書き線から1ミリ程度内側に、トリマ
はフリーハンドで掘りますので、その目安線をフリーハンドでしっ
かり濃くひきます。
この扉の板厚は18ミリと薄いですから、このままではトリマベース
が安定せず精度良く加工できませんし、危険でもありますので、下
の右写真のように直角の出た角材を当て木して、トリマベースが
安定する面を確保します。取り付けに際しては写真のように、スコ
ヤで直角、平面を良く確認してFクランプで締め付けます。
|