次にトリマで掘って行きますが、防護メガネを忘れずに!!
ビットの出は端材で試し掘りして、決めてから実際の扉にかかりま
す。トリマは下の写真のように両手でトリマベースのみを持ち、こ
の加工に位置関係から行けば、この場合は人差し指、中指側を
強めにしっかりベースを面に押し付けて、親指は添えるだけになり
ます。案内線を目安に掘り取りますが、まず掘り始める面(扉表)に
向かってトリマの回転の関係から左より右の向かって扉の表面を
1ミリほど削り取ります。
この写真では逆向きですから、この写真で行けば右から左に向か
って掘ることになります。当然ここを初に深く掘りすぎますと、トリマ
の回転方向の関係から終わり部分でバリ、欠けが出やすくなりま
す。このバリ、欠けは余程無理をしてたくさん削らない限り、白書き
がシッカリ入れてあればそこで止まります。
後は案内線を目安に自分の掘りやすい手順で掘り取ります。
2段目の左写真は掘り終わったところですが、説明が分かりにくい
と思いますので、もう一度掘り初について書きますと、この写真で
言えば下側の欠き取り入り口部分を1ミリほど左から右に掘り、木
端と表の角部分が綺麗に仕上がるようにします。
その時に右端手前部分がビットの回転方向の関係で、バリ、欠け
が出やすいですから細心の注意を払って掘ります。
次に掘り残した部分をその右の写真のように、ノミで仕上げて行
きます。ぐるりと1ミリ程堀残しが有りますから、いきなり罫書き線
で落としますと堀幅が広くなってしまいますし、面が荒れ無理な力
も要りますので、まずは0.2〜0.3ミリ残したところまで掘り、最後は
罫書き線にノミの刃を入れて落とします。
これで下の写真のように丁番の掘り込み完了です。 このトリマによる加工では、深さは自然に精度良く掘ることが出来
てしまいますが、奥行き(長手)方向も非常に精度良く仕上げたい
ところです。罫書き線で落とす場合には繊維方向ですから、ずれ
やすので慎重に作業します。ここが決まっていれば、丁番をこの
面に押し付けるように取り付ければ、上下丁番支点の直線が出
ますので、扉の開閉がスムーズに仕上がりやすくなります。
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