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 24 組み立て 7 2002.10.25記


後脚同士の組み立て、クランプ締め



 

小鉋によるホゾ削り  ノミによるホゾそぎ取り



 

面取り鉋による後脚面取り
 

 
  次に左右の後ろ足も前足と同じように組み立てていきます。
  上の写真が楔を打ち込み組み立てが終わったところです。この
  時も後ろ足同士の、前後のホゾ差込面の平面をスケールで確認
  し、狂いが有ればクランプのかけ方、締め方を調整して平面を出
  します。くどいようですが、ここは次の前後の組み立てのためにし
  っかり確認、調整します。
  後ろ足と貫、背板の直角はあまり気にしなくてもいいでしょう。部
  材が3本になりますし、胴付き面が全てヒッタリ密着することで自然
  と直角が出てしまいます。
  胴付き面様々ですが、背板はこの椅子では一番小さな R ですか
  ら、部材が動いている可能性が一番高いので、とのかくクランプ
  でしっかり胴付き面が密着するように締め付けます。ここを綺麗
  に密着させるために、この椅子ではまず前後面を別々に組み立
  てたわけですから、この作業における背板の胴付き面密着が最
  重要項目です。後は接着剤の乾燥を待ちます。

  乾燥が終わりましたら次に、前後の組み立てた足のホゾ処理と
  準備に入ります。
  まず飛び出している楔を切り取り、2段目の左写真のように、小鉋
  で余分なホゾを少し残して削り取り、その右の写真のように削り残
  しをノミでそぎ取ります。こうして全てのホゾ処理をしてしまいます。

  17項の部材仕上げの面取りのところで詳しく書きませんでしたが、
  面取りは全ての部材を面取りしてしまうのではなく、椅子にもより
  ますが、基本的に4本の足は組み立ててしまうと面取りが出来ない
  ところだけを面取りし、順次面取り組み立てを繰り返していきます。
  これは組み立てにおいてクランプを締め付けていきますし、ホゾ
  処理等の作業で角を傷つけたりしやすいので、面取りしてしまい
  ますとそこを傷つけてしまうと後の修正が厄介になりますので、面
  取りが可能な範囲で成るべく後へ々と回します。

  この椅子でいきますと、17項の段階ではアームは前部木口上面
  のみ面取りせず、椅子に組みあがった時点で面取りします。
  また4本の足は初に前後それぞれ組む内側2面のみ面取りし、上
  の写真のように組み上がり、その2段目の写真のようにホゾ処理
  をした時点で、下の写真のように面取り鉋で前後向き合う内側の
  外1面のみ面取りします。最後の1面は椅子として組み上がった
  時点で最後に面取りします。
  また、後ろ足の上部木口は向かい合う内側と後面の格2面を面取
  りし、ここも椅子として組み上がった時点で面取りします。
  後一つ4本の足の下部(床接地面)木口四面はは17項の時点で、
  軽く面取りしますが、これは前後の組み立て時にバリが出たり欠
  けたりしますので、椅子に限らず箱物においても必ず軽く面取りし
  一番最後に正式に面取りするようにします。
  他の部材は全て面取りしておきます。