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 23 組み立て 6 2002.10.24記


前脚とアームのクランプによる締め付け

前脚同士の組み立て、クランプ締め

前脚楔打ち込み部分
 

 
  アーム部分に楔を打ちましたら、前足とアームの前後左右の直
  角をスコヤで確認し、狂いが有れば修正できるような位置で上
  の写真のようにクランプで締め付けます。これで接着剤が乾い
  て固着するまで待ちますが、最低でも2時間程度できれば半日
  以上置いておきます。
  こうした何でもない単純な組み立てですが、前足の前後の向き
  を間違えたり、アームの左右を間違えたりすることが有りますの
  で、冷静に良く確認して組み立てます。
  私は随分経験してきましたので、こうした間違えのスペシャリスト
  であります。

  ホゾの固着が終わりましたら、楔部分を仕上げます。まず飛び
  出た楔を鋸で切り取り、余分なホゾを小鉋で0.3ミリ前後残して
  削り取りますが、削り取るホゾ部分に前に紹介したスプレーで少
  し水を吹き付けて、木を柔らかくすれば削りやすくなりますが、
  木口は非常に吸い込みがいいにで、湿った部分は削り取ってし
  まえる程度に、くれぐれも吹き付けすぎないようにします。
  最後は残りをノミでそぎ取ります。

  左右アームのホゾ処理が終わりましたら、次にこの左右のアー
  ムが付いた前足を組んでいきます。アーム部分のホゾと同様に
  接着剤を塗布し組み、楔を打ち込む溝を付けましたら中の写真
  のように、胴付き面が綺麗に密着するように適所にクランプかけ
  締め付けますが、まず胴付き面からはみ出した接着剤は手早く
  ふき取ります。
  捩れ、前足と貫、座枠の直角をスコヤで確認し、最後に前足同
  士の前後のホゾ差込面の平面をスケールで確認し、狂いが有れ
  ばクランプのかけ方、締め方を調整して平面を出します。ここに
  狂いがありますと、前後の組み立てにおいてホゾが差し込みに
  くくなったり、胴付き面が綺麗に付きにくくなりますので、忘れず
  に確認調整します。
  これでよしとなれば下の写真のように楔を打ち込みます。後は接
  着剤の乾燥を待ちます。

  部材加工は結構手数がかかりますし、下ごしらえほどではないに
  しても単純作業が続きますが、こうして組み始めて形が見えてき
  ますと、今までの丁重な作業が報われた気がしてくるものです。
  チョビットですが!!