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 20 組み立て 3 2002.10.21記

 

 

 

前足とアームの組み立て

 


ホゾ穴に接着剤を塗布

 

 

 

 


 


  接着剤は乳白の酢酸ビニル樹脂エマルジョン系接着剤で一般的
  に良く使われている普通の木工ボンドです。この手の接着剤に
  は速乾タイプ強力タイプも有りますし、もっと接着力の強力な物な
  どさまざまな物が出ていますが、私の場合は自然素材のみで作
  りたいのですが、今更膠や飯を使う気にもなれず、扱いの手軽さ
  や価格から接着剤だけは、今のところなかなかそうしたものが見
  つからず、これ一本やりです。詳しく理由は書きませんので誤解
  を受けるかもしれませんが、あまり接着力の強いものは使わない
  ようにしています。しかしこれは今後家具作りにおける一番の課
  題です。
  それとどのような接着剤にしろ、速乾タイプはこうした通しホゾを
  多用した家具の組み立て作業には時間がかかりますので、組立
  作業中に固着しては困りますので不向きです。

  まず始めに、上写真の両前足とアームをそれぞれ組んでしまい
  ます。
  下写真のように前足のホゾが入る、アームのホゾ穴に接着剤を
  塗りますが、写真は150ミリのスケールで塗布しているところです
  が広い長手の面は重宝しています。
  角ノミで開けたホゾ穴は思いのほか荒れていて凹凸がありますの
  で、壁塗りのように満遍なく凹凸を埋めるように塗り付けます。

  ホゾは差し込みますので入り口付近に塗布しておけばいいように
  思われるかもしれませんが、長手は基本的に接着剤だけでの接
  合ですから、念には念を入れてたとえ僅かでも満遍なく、無駄は
  いけませんがケチらずに接着剤が行き渡るようにこの程度の神
  経は使います。
  これも椅子の場合には10年20年と長い耐用年数を見据えて、と
  にかく接合強度を最優先して考えて組んで行きますが、これはど
  れだけ考えても考えすぎる事にはならない程重要なことです。
  この椅子では全て通しホゾですから、余分な接着剤は全て押し出
  されてしまいますが、止めホゾの場合はあまり気前良く塗りすぎ
  ますと余分な接着剤の逃げ場が無くなり、ホゾが最後まで入って
  いかなくなりますので、注意が必要です。

  勿論箱物でも強固に組むことは大切ですが、椅子ほど動荷重が
  かかりませんし、部材数が多く組み立てに時間がかかる傾向に
  ありますのでど、とにかく手早く組む必要があり多少雑になっても
  構いません。どちらかと言えば見栄え良く綺麗に組むことが優先
  されます。
  短手は楔を打ちホゾが効きますのでそこまで神経質になる必要
  は無いでしょう。勿論へらや絵の具筆でも良いですが、絵の具筆
  は太めの物は平、細めの物は丸が便利です。