部材の最終仕上げをしていきますが、まず全てのホゾ胴付き面
を上左写真のように周囲を1〜2ミリ残し0.1〜0.3ミリ程度すき取
ります。こうすることで部材同士が密着しやすくなり、綺麗に仕上
がります。またここが接着剤溜まりになります。
次に平面部分の仕上げ鉋をかけます。超仕上げ鉋のかかるも
のは超仕上げで、それ以外は手鉋をかけます。
次に各部の面を取りますが、私の場合は一番単純な糸面で仕上
げます。面取り幅はケースバイケースですが、標準的には1.5〜2
ミリとしています。
面取り鉋で上右写真のように、直線部分と外 R のかかる部分を
面取りします。写真はアーム外側ですが、写真を撮るためにバイ
スで固定しています。実際には手持ちですし、面取り鉋自体は特
別長いもの以外は、手持ちで部材を面取りすることが殆どです。 次に面取り鉋のかからない部分の面を仕上げていきます。2段目
の左写真は内 R 部分を反り台鉋で面を取っているところです。
その右写真は鉋のかからないアームのホゾ元近くです。3段目の
写真はアーム先端の木口 R 部分のノミによる面取りですが、ここ
は小鉋でも良いでしょう。この木口部分はノミにしろ鉋にしろ良く
切れる刃物で加工しませんと、繊維が潰れたり削り筋が出たりし
ます。
もう気が付かれたかも知れませんが、今時ですとトリマで面を取
られる事も多いと思います。この椅子の部材であれば全てトリマ
で面取り加工出来るでしょう。しかしここでは何故か鉋とノミで面
取りしていますし、サンドペーパーも出てきません。
こんな時代遅れな作り方をしているやつが、まだいるんですね〜
ここに (^_-)-☆ 下の写真は座板以外の部材加工が全て終わったところです。
上から左右貫、背板、前貫、左右座枠、アーム、前足、前後座枠、
後足になります。
次はいよいよ組み立てにかかります。 |