ホゾ先を上の写真のように1ミリほど残し切り落としますが、ホゾ
の切り落としに使う鋸は接着剤が付きますので、高価なものは不
向きです。また両刃ノコは縦引きで部材に傷を付けてしまう可能
性がありますので、たとえ名人でも、サルも木から落ちる、のこと
わざもありますように、使わないほうが賢明です。
私はサルでは有りませんのでねんのため!!
ホゾきり専用に替え刃式の片刃で背当て(金)のない、210〜240ミリ
程度の成るべく目の細かい物を用意しておくといいでしょう。ダボ
切りなどにも使えます。 写真のように余分なホゾ先を切り落としましたら、ホゾ幅のノミ、こ
のホゾは9.5ミリですから9ミリのノミで、全体の約1/3のところに楔
を打ち込むガイド溝を付けます。この楔の溝を付けるノミは接着
剤が付きますし、研いで使う必要はありませんから、安物のノミを
専用に用意しておいてもいいでしょう。
この辺りのことについては Challenge の「ホゾについて 6」を参考
に読んで頂ければと思います。
どちら側に楔を打ち込むかは見た目的なものと、どちら側に押し
広げたほうが適切か考えて決めていきます。
こうしたことも決まりはありませんし、どんな些細なことでも、こうし
てあるものが多いからとか、他の人がこうしているからではなくて、
自分なりの考えで、これはこだかこうすると絶えず考えながら、自
分なりの解釈やり方を見つけましょう。独りよがりはどうかと思い
ますが、こうして身に付けたことは自信につながります。
他人の意見や方法に翻弄されることも無く自信を持って作ること
が出来ます。そうすれば不安になることも無く、他人の意見や方
法に自分の考えに無い良いところが有れば、どんどん取り入れ
て吸収して行く事が出来ます。
また、頑固、自己満足や自惚れはいけませんがポリシーは必要
でしょう。
あれ〜話がおかしな方向へ進んでしまいました。このところ理屈
っぽいことばかり書いていて、話がちっとも進みません。反省!!
軌道修正して話を元に戻します。
下の写真は楔の先に少し接着剤を付けて楔を打ち込んだところ
ですが、どの程度楔を打ち込むかはホゾの位置やホゾの仕立て
具合により適当にとなりますが、基本的には入らなくなり、打ち込
む音が変わるまでと考えておけばいいでしょう。それ以上打ち込
めば楔が割れたり折れたりしてしまうでしょう。
楔はホゾ部分のみを割って押し広げるものですから、ホゾの長手
方向があまり緩すぎますと、楔がいくらでも入ってしまいホゾ部分
以上に部材を割ってしまう事もありますので、その場合は長手方
向のホゾとホゾ穴のすいている部分に1枚軽く楔を打ち込み、そ
れから上の作業にかかりますが、しかしなんといっても部材加工
の段階で精度良く仕上げておことが一番です。
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